三都ものがたり、その後

息子たちの自立までの記録、現在格闘中です。【過去ログに北京情報もあります】

励まし、励まされ

妹もブログで父のことを書いていたので、私も書くことにした。私の父は入院中。もう1年になる。定年後、よく風邪を引いてダウンしていたので、おかしいなと思っていた矢先の入院だった。

病名は肺膿瘍と肺真菌症。肺炎は菌の特定ができないと効果的な抗生剤による治療ができない。父には抗生剤の効果を見ながら周期的に使用していたこともあり、菌の特定がなかなかできなかった。また父の場合、日和見感染といって、普段は自分の体の中にあっても悪さをしない菌が、免疫力、抵抗力の落ちた体で暴れだし、かなりやっかい。その上、40代に患った肺気胸の空洞に真菌”かび”が巣を作っているような状態で、今左肺はほとんど機能していない。

抗生剤、真菌剤治療だけにとどまらず、気管支鏡で肺の空洞を洗浄し、薬を直接かけるという治療も何回かした。そして、2月には自分でトイレに行き、意識を失い転倒、大腿部頚部骨折して、6週間の左足牽引を余儀なくされたのは、退院自宅療養にそろそろ切り替えようかという矢先のことだった。

この骨折が肺の治療には痛手だった。6週間ベットから動けない、寝返りもできない。体を起こすのみ。寝ているということは肺に負担がかかり悪化する可能性高く、痰を出すのも一苦労、今までできていたことがあっという間にできなくなった。老人の骨折の怖さを間近に見た。人間体を動かすというのは本当に大事なんだとつくづく思った。

もともと食の細い父、入院当初から食事はあまりとれなかったけど、この牽引以降食欲がめっきり落ちた。カテーテルで高カロリー輸血を入れたけど、腸内に異常細菌も見つかった。カテーテルを1ヶ月以上使用すると菌の進入の可能性があり、続けての使用はできない。

先週末から、急に高熱を出した。食事は誤嚥が怖いので中止、肺膿瘍、肺真菌症、腸内感染症、敗血症、呼吸不全の治療を医師が対応してくれている。ただ祈るだけしかできない。

日本にいるときも、東京の西と横浜の西で、病院まで電車で2時間半かかった。離れていたので、できることは限られていた。母とこまめに連絡を取り合い、ネットで情報収集し、医師に相談したり、セカンドオピニオンを聞いたり。免疫力をあげるものがあると聞けば、取り寄せてみたり。

妹家族がそばにいてくれるので、ありがたい、救われる。私は今何ができるのか・・・電話で母の話を聞き、メール送信し、励ますことぐらいしかできない。そして私も、友人からのメール、いろいろな人たちのブログを読んだりして、励まされている。